アニメ『キングダム』第1シリーズ第9話:『武霊王とは何者?』『嬴政と成蟜の関係』の巻

皆さま、こんにちは。GAWSHIです。

今までは、物語の内容を要約してご紹介していましたが、本編を見られている方からすれば同じことを言っていることに気付いたので

これからは、皆様が本編をさらに楽しめるように、見どころポイントを掘り下げてご案内しますね。

というわけで、前回の話で山の民を味方につけることに成功した嬴政たちは無事に穆公の避暑地へと帰還します。

そして今回、いよいよ王都奪還のため、咸陽へと旅立ちます。

一方、咸陽側では反乱を起こした弟成蟜が兄嬴政の首を今や遅しと待っており、飼いならしている“らんかい”を使って捕虜とした昌文君の配下たちを次から次からへと虐殺してました。

そしてその成蟜に付き従う竭氏は、昌文君の死んだという嘘の情報を真に受け、もはや嬴政は脅威ではないと目下の標的を呂不韋へと移し、8万の軍を咸陽へと集結させました。

第9話の概要はこんな感じですが

今回の話の中で取り上げたいポイントは2つ。

信たちが山界から戻る際、馬に乗って戻るのですが

じつはここで初めて信が馬に乗ります。

はじめこそ不格好ではありましたが、コツをつかんで人並みに乗りこなすことができました。

信は、馬の上からの景色を眺めながら漂と語り合ったときのことを思い出します。

そのときの「漂、俺今馬に乗ってるぜ」の言葉は非常に印象的ですが、漂との会話の中で登場した“武霊王”という人物。

漂によれば、馬を最初に戦に取り入れ騎馬隊というものを作った人物とのこと。

ほんの少ししか触れられていなかったのですが、この人物がとても気になったので、この“武霊王”についてすこし掘り下げたいと思います。

そしてもう一つ、今回の反乱の現況となった成蟜と嬴政との関係性についても史実の視点からご紹介していきましょう。

騎馬隊を作った男“武霊王”

武霊王というのは信たちの時代のおよそ80年前の趙国の君主であり、史実では、趙国の戦法に胡服騎射を最初に取り入れた人物です。

胡服騎射(こふくきしゃ)とは

馬一騎ごとに兵が乗り、騎乗しながら弓を放って戦う戦法です。

中華ではその当時、3人の兵士が御車、弓射、白兵戦を分担する戦車が主流であり、それを引っ張る動力として馬が用いられていました。

そこで、当時北方の遊牧民が主の戦法としていた胡服騎射に目をつけたのが武霊王でした。

しかし、この戦法は兵一人が馬に跨がらなければなりません。

ところが当時の服装は裾の長いスカートタイプのものが一般的だったため、ズボン式のものに変更することへの抵抗が強く、反対意見も多かったといいます。

それでも武霊王の必死の説得の結果、無事に取り入れられることとなりこれが功を奏し、趙国が軍事大国へと成長を遂げることになります。

彼の最期は、当時の趙君主である自身の息子“恵文王”に対し反乱を起こし失敗に終わった公子章をかくまったがために、恵文王側の李兌と公子成に包囲されてしまい、食料も尽きて、3か月の包囲の末餓死してしまったとされています。

また王騎将軍が付き従った嬴政の曽祖父にあたる昭王の父が、武霊王の子である恵文王になるので、武霊王は嬴政の祖先にあたります。

嬴政と成蟜の関係

今回起きた反乱ですが、成蟜がこの行動に出た原因は嬴政と成蟜の境遇にありました。

この二人は兄弟とは言いますが、母親は別の異母兄弟でした。

成蟜自身は、母親は公主であり、生まれながらに次期王位継承者として周囲から持ち上げられ、次期国王は王族の正統血統である自分以外にはないと絶対的自負を持っていました。

ところが、父荘襄王にはもう一人、趙国で平民との間に生まれた子供がいました。

その子供が正式な王位継承者として秦国の咸陽へ引き入れられ、荘襄王の死後正式に王位の座に就くことになります。

この者こそ、異母兄である嬴政だったのです。

『なぜ純粋な王族の血を引く自分ではなく、平民である母親から産まれた嬴政が王になるのか』

王位を横取りされる形となった成蟜はこうして兄嬴政を恐ろしく憎悪します。

生まれながらにして将来王になると信じて咸陽で育ってきた成蟜。

対して国外で生まれ、平民の子供であるにもかかわらず、突如咸陽へやってきて王位へとついてしまった嬴政。

この状況が今回成蟜に反乱を引き起こさせた原因というわけです。

そして作品内でも描かれている通り、成蟜という人物は下僕や平民出身の人間に対して極悪非道な殺戮を繰り返しています。

これは、嬴政への憎しみが計り知れないものであることを如実に物語っています。

しかしながら、史実には、このような反乱が起きたかどうかの記述はないため、キングダムオリジナルのストーリとして認識して間違いないでしょう。

最後に

はたしてこの大規模な兄弟喧嘩がいったいどのように展開されていくのか。

次回は、いよいよ信や嬴政たちが咸陽へたどり着き、王都奪還へと行動を移します。

また第10話の中で、押さえておきたい見どころポイントをピックアップしてご紹介したいと思いますので、お楽しみに。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

あなたのその一読が最高の喜びです。

第10話へ続く