アニメ『キングダム』第1シリーズ第7話の見どころポイントをご紹介!!

第7話『恐ろしき山の民のポイント』

馬酒兵三百(ましゅへいさんびゃく)

まず今回の話で説明したいのが、山の民の話です。

山界にも秦国のような国があり、その国を治めるのが山の王ということになるのかという河了貂の質問に対し、嬴政はこう説明しています。

山の民たちは、国家を作り上げているわけではなく、普段は複数の部族に分かれて暮らしているが、全体の利益のために同盟を結ぶことがあるといいます。その同盟を代表して指導する存在が山の王であるとのこと。

この山の民との交流が途絶えて400年もの間、かつて親交が深かった穆公の避暑地を守り続けてきてくれたことから非常に義に熱い民族であることは間違いありません。

しかし、反面この部族には恐ろしい一面もあります。

穆公が王位についてから13年目のこと。

秦国とは別の晋国が大飢饉にみまわれた際、人情に熱い穆公は飢えに苦しむ人びとを救うために晋へ大量の食糧を送り隣国の危機を救ったのですが

その翌年、逆に秦国が大飢饉にみまわれた際にかつて救った晋国がここぞとばかりに大勢の軍を率いて攻めてきたのです。

さすがの穆公もこの仕打ちに大激怒し、自ら戦場へと赴きます。

しかし、食料難による戦力低下が災いし戦況は圧倒され晋の大軍に包囲されてしまいました。

この絶体絶命の状況に駆けつけたのが、山の民だったのです。

第4話の中でも記述しましたが、以前、穆公は自国の馬を殺し食べてしまった山の民に対して酒を振舞っています。

この行いに対し恩を忘れていなかった馬酒兵と呼ばれる300人の山の民たちが穆公の窮地を聞き、加勢するために駆けつけたのです。

彼らが参戦してからは戦況が一変。たった300の兵で数千の敵兵を蹴散らし逆に敵陣にまで攻め込みあっという間に晋国の王を捕らえてしまったと言います。

これだけを聞くと恐ろしいというよりむしろ味方として心強い部族だと思えるのですが、恐ろしいのはその戦い方にありました。

敵兵を叩き潰したり、体の一部をかみちぎったりと、その光景はもはや人ではなく獣のそのもの。味方された秦国兵たちも恐怖を感じ、背筋を凍らせるほどだったそうです。

味方になれば心強いですが、敵になればこれほど脅威になる存在はありません。

400年の間穆公の避暑地を守っていたからといって現在も秦国に好意を持っているかはわからず、むしろ穆公が亡くなってから一方的に交流を絶った秦国を憎んでいてもおかしくないのです。

嬴政たちは山の王へ会いに行く道中、そんな山の民たちに包囲されてしまいます。

なぜか嬴政のこと、そして山の王に会いに来たことを知っている彼らは、嬴政一人のみという条件で王の元へ連れていくことを許可します。

話し合いに剣はいらないと、嬴政は信たち全員を下山させてしまうのです。

昌文君の苦悩

今回の話で注目したいもう一つのポイントは昌文君の葛藤です。

現在は文官として嬴政に仕えてるものの、かつて名将王騎らと肩を並べ戦陣を駆けた武将としての誇りを持っている昌文君は、嬴政の隣にいるべきは、若く勢いはあるがまだ未熟な信ではなく、自分自身以外にはないと考えています。

しかし、老いには逆らえず体力の衰えを感じているのも事実であり、もはや役に立てるほどの戦力を有していないのではないかという不安もぬぐい切れていませんでした。

ひとり葛藤を続ける昌文君は、とある奇行に出ます。

横になり休んでいる信に殺気を込めて剣を振り下ろしたのです。

さすが信。反射神経の良さでたやすくかわし、けがをしている昌文君の脚にけりを入れて倒します。

痛みにもだえる昌文君。いったい何が起きたのか周囲も理解できませんでした。

「行け、信。」

おそらく決心したかったのでしょう。今の自分よりも役に立つと判断した昌文君は、信へ嬴政のことを任せたのです。

この場面は昌文君の意地を通すだけではない潔さに器の大きさを垣間見ることができました。

そして去り際に背中を見せながら放った言葉には、哀愁があり、信への期待を感じさせ、昌文君の人間性が伝わってくる非常に印象的なシーンでした。

「漂のことはすまなかった。こんなはずではなかった、許せ。王を頼む。」

最後に

今回ご紹介した山の民は、漫画キングダムのオリジナルの部族になっています。

しかし、実はこの馬酒兵三百という物語は『史記』に事実として記載があるのです。

そこには“山の民”ではなく“岐下の野人”として表現されており、穆公が自身の良馬を食べた彼らに対し酒を振舞ったのは本当にあった話なのです。

しかし、対晋戦の救援に駆けつけた際の戦いぶりが狂暴なものであったかどうかはわかっていません。

オリジナルのキャラクターでありながらも実際に合った話もうまく混合させて描いている原先生はやはりすごい漫画家であることを証明していますね。

今後も非常に面白い展開になっていきますので、またこの記事を見ながら本編を楽しんでいただけたら幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

あなたのその一読が最高の喜びですw

第8話『それぞれの夢』へ続く